--------------------------------------------------------------------- TiMidity++ の Xaw インタフェースの使い方 TiMidity++ の Xaw インタフェース は、X Window System の標準のツールキット である Athena ウィジェットセットと Xt ライブラリのみによる GUI を提供しま す。 * バージョン 1.3 での変更 - ショートカットキーの導入 - キーボード表示を含むトレースウィンドウ - X のリソース変更を可能にした - OffiX アプリケーションのドラッグアンドドロップがサポートされた - 起動後に MIDI ファイルの追加/削除ができるようになった - 起動後に timidity の拡張オプション設定を変更できるようにした - 演奏曲リストを ~/.xtimidity にできるようにした。 - メニューやダイアログラベルも国際化され、日本語表示も可能となった。 - リソースファイルを付属するようになった。 * 使用法 新 Xaw インタフェースには以下のファイルメニューがあります。 LOAD 追加 MIDI ファイルのロード SAVE CONFIG shuffle, repeat, auto-start, auto-exit などの設定を ~/.xtimidity に保存 HIDE/UNHIDE MESSAGES メッセージを表示するテキスト欄の表示を/非表示の切り替え HIDE/UNHIDE TRACE トレース表示の切り替え SHUFFLE shuffleモードの切り替え REPEAT 繰り返しモードの切り替え AUTO-START 自動演奏のフラグ AUTO-EXIT 演奏後のプログラム自動終了をするフラグ FILE LIST 演奏ファイルリストウィンドウの表示 EXTEND MODES 拡張モード制御ウィンドウの表示 ABOUT TiMidity++ の Xaw インターフェースについて QUIT timidityの終了 ver.1.3 から、ファイルの Load メニューと File List ウィンドウから演奏ファイル の追加と削除ができるようになっています。演奏ファイルの選択は、タイトルボタ ンからのプルダウンメニューと File List ウィンドウの両方でできます。 各ウィンドウにおけるキーボードショートカットは以下のようになっています: 《メインウィンドウ》 [Enter] or [r] : 演奏開始 [Space] : 一時停止 / 演奏再開 [s] : 停止 [q] : TiMidity++ の終了 [p] or [Left] : 前の曲 [n] or [Right] : 次の曲 [v] or [Down] : ボリューム減 (10%) [V] or [Up] : ボリューム増 (10%) [Alt + N] : ファイルのロード [Alt + S] : 設定の保存 [Ctrl + M] : メッセージ欄の表示/非表示切り替え [Ctrl + T] : トレース表示の表示/非表示切り替え [Ctrl + S] : シャッフルの切り替え [Ctrl + R] : 繰り返しの切り替え 《ファイルリストウィンドウ》 [p] or [Up] : カーソルを前のファイルに移動 [n] or [Down] : カーソルを次のファイルに移動 [Right] : カーソルを 5 つ前のファイルに移動 [Left] : カーソルを 5 つ次のファイルに移動 [v] : ボリューム減 (10%) [V] : ボリューム増 (10%) [Enter] or [R] : カーソル位置のファイルを演奏 [d] : カーソル位置のファイルをリストから削除 [Space] : 一時停止 / 演奏再開 [s] : 停止 [q] : TiMidity++ を終了 [c] : ウィンドウを閉じる 《拡張オプション設定ウィンドウ》 [c] : ウィンドウを閉じる [q] : TiMidity++ の終了 《ファイル追加ウィンドウの選択ダイアログ》 [Tab] : ファイル名の補間をする [Enter] : そのディレクトリを選んで再表示する [Escape] or [CTRL]+[g] : 選択をキャンセルし、ウィンドウを閉じる [Ctrl-a] : カーソルを行頭に移動 [Ctrl-e] : カーソルを行末に移動 [Ctrl-k] : カーソル以下の文字列消去 バージョン1.1 から、トレース表示がサポートされ、1.3 から表示項目が拡張され 表示も一新されました。表示を見るときは、t というインタフェースオプションを 加えて -iat という起動オプションで TiMidity++ を立ち上げて下さい。 (詳細はマニュアルを参照のこと) 各 MIDI チャンネル毎のボリューム、Expression, パンポット、ピッチベンド、リ バーブ、コーラスの動きやインストルメント指定をリアルタイムに見ることができ、 各チャンネルの演奏はキーボード上に表示されます。トレース画面上でマウス左ボ タンをクリックすると、「ピッチベンド、楽器名」と「トーンバンク、リバーブ、 コーラス」の表示を切り替えることができます。 * インストール方法 TiMidity++ では GNU configure でソースの build を行ないますが、libXaw3d が システムに存在すると、デフォルトでそれを使うようになります。Xaw を使いたい 場合は、configure 後に、common.makefile を手で編集して、-DXAW3D を削り、 -lXaw3d を-lXaw に直すような修正を加えて下さい。 テキスト欄として従来のラベルウィジェットを使いたい場合は、interface/xaw.h の #define WIDGET_IS_LABEL_WIDGET 行が有効になるようにコメント(/* */)を外してから make clean, make して下さ い。 localeのサポートが無いシステムで、かつ X が国際化されていない (X_LOCALE 無しでコ ンパイルされている Xサーバを使っている)場合は、xaw.h の #define I18N を #undef I18N に書き換えてから TiMidity++ をコンパイルして下さい。 初期設定ファイルはデフォルトで $(HOME)/.xtimidity となっていますが、 このファイル名を変えたい場合は、 #define INITIAL_CONFIG ".xtimidity" 行を変更して下さい。 ******** * 注意 * ******** バージョン 1.3.6 から、Xaw interface にリソースファイルが付きました。 現在英語と日本語のリソースしかないので、他の言語についてリソースファイル を作られた方がいれば、荒井 または出雲 まで連絡をいただけるとありがたいです。 ソースをコンパイルした後、例えば、英語リソース TiMidity.ad は、 $(X11R6)/lib/X11/app-defaults のような X のリソースファイル置場に、 日本語リソース TiMidity-uj.ad は、 $(X11R6)/lib/X11/$(LANG)/app-defaults のような国際化クライアントの リソース置場に置いて下さい。 例えば、日本語 locale が ja_JP.EUC の場合(FreeBSD等) # cp TiMidity.ad /usr/X11R6/lib/X11/app-defaults/TiMidity # cp TiMidity-uj.ad /usr/X11R6/lib/X11/app-defaults/ja_JP.EUC/TiMidity することになります。 * リソース アプリケーションクラス名は TiMidity です。ホームディレクトリの .Xdefaults または .Xresource の中で、以下の例のような指定ができます。 TiMidity*textbackground: LemonChiffon TiMidity*background: PeachPuff1 TiMidity*menubutton: goldenrod TiMidity*buttonbackground: gold TiMidity*labelfont: -adobe-helvetica-bold-o-*-*-14-*-75-75-*-*-*-* 代表的ななリソース名は以下の通りです。 リソース名 リソースのクラス デフォルトの値 ---------------------------------------------------------- bitmapDir BitmapDir "DEFAULT_PATH/bitmaps" ボタンのビットマップファイルが置かれているディレクトリ arrangeTitle ArrangeTitle False ウィンドウタイトルに MIDI タイトルを表示する background Background gray65 主ウィンドウの背景色 menubutton MenuButtonBackground #CCFF33 メニューボタンの背景色 textbackground TextBackground gray85 テキスト欄の背景色 buttonbackground ButtonBackground gray76 コマンドボタンとファイル/オプションウィンドウの背景色 togglebackground ToggleBackground gray76 トグルボタンの背景色 tracebackground TraceBackground gray90 トレース画面のの背景色 labelfont LabelFont -adobe-helvetica-bold-r-*-*-14-*-75-75-*-*-*-* ラベルウィジェットのフォント volumefont VolumeFont -adobe-helvetica-bold-r-*-*-12-*-75-75-*-*-*-* volume ラベルのフォント tracefont TraceFont -*-*-medium-r-normal--14-*-*-*-*-*-*-* トレース画面のフォント textfontset TextFontSet -*-*-medium-r-normal--14-*-*-*-*-*-*-* メッセージ欄のフォントなど ttitlefont TtitleFont -*-fixed-medium-r-normal--14-*-*-*-*-*-*-* トレース画面最下行の MIDI タイトル表示用フォント 国際化された X 上で、コンパイル時に -DI18N を付けた TiMidity++ の Xaw イ ンタフェースを使う場合、フォントリソース textfontset と ttitlefont は FontSet で指定することに気をつけて下さい。 * 連絡先 Xaw インターフェースに関する動作の不具合や要望、バグ報告、御意見などがあ れば、TiMidityメーリングリスト timidity@goice.co.jp または、私まで連絡し て下さい。 荒井良重 (Yoshishige Arai)